Voices vol.5 は Social&Tech界から。

創業10周年記念!生の声シリーズもいよいよ後半戦!今回の声は、お2人ご一緒に。

●一般社団法人Urban Innovation Japan 代表理事 吉永隆之氏
●一般社団法人Code for Japan 代表理事/内閣府大臣官房政府CIO補佐官他   関治之氏

Vol.1でも登場した浪江町の絆再生タブレット事業。「どう進めたら?」という相談を受け、「この人たちならとできるかも」と声を掛けたのが立ち上げ当初のCode For Japan、その代表が関さんでした。そのまま私もメンバー入り(笑)、内側と外側を繋ぐ民間IT人材を役場職員として派遣するフェローシッププログラムを実施。そこに飛び込んできてくれたのが、この吉永さんです。課題しかない混沌の被災地で最先端のテクノロジーを活用して一体何がどこまでできるのか、0からのビジョンづくり、進め方づくりからアプリ開発や町民の場づくりまで、そのすべての苦楽を共にしたチームメンバーからの生の、いや生々しい声です(笑)。

吉永さんからのVoicesシリーズ史上最長のコメントをご堪能頂いてから、その要約のような関さんのひと言を読んで頂けると色々よくわかります(爆)。実は関さんから頂いたコメントに吉永さんの名前が出てきたのでこのような流れになりましたw 
よろしかったらご覧ください。

浪江町タブレット事業でバラバラに避難する町民をつなぐアプリを開発すること、そして利用率8割超を目指すミッションに挑みました。当時、開発のマネージャーを任された私も含め、一般消費者向けの製品開発を経験したことのあるメンバーがいない状況で、さとみんがプロデューサーとして目標達成に導いてくれました。

約2年一緒に仕事をさせて頂いたのですが、特に1年目は私が失敗しまくる状況の中、失敗させて学ばせ、その度に軌道修正をしてくれる(もちろんお客さんに迷惑かからない範囲で)。アプリの設計の仕方、KPIの立て方、町民向けのテストのやり方、ユーザーインタビューの仕方、マニュアルの作り方、運用サポートのやり方、すべて印象に残ってます。

最初に町民向けに初めてテストをしたイベント「ふたばワールド」では、なんの収穫も得られませんでした。その後すぐに郡山で緊急会議を開催したのですが、正直疲労とショックで内容は覚えてないwのですが、あのときさとみんが立て直してくれてなかったら恐ろしかったな...と今でも思います。

操作マニュアルづくりに関しても、会津に缶詰めになって、さとみんのダメ出しを受けながら入稿直前まで手を入れ続けたのも印象的です。章立て、タイトル、細部の言い回し、結局さとみんにすべて朱入れしてもらった気がしますが、おかげで町民の皆さんがつまづくことなく使い始めることができたのではないかと思います。

さとみんは、「UX」とか「カスタマージャーニー」といった言葉は使わなかったけど、本当に製品・アプリを取り巻くユーザー体験すべてを丁寧に設計できる人です。アプリのリリース後、さとみんと一緒に町民の方のお宅を10軒くらい回って、生活状況やアプリの利用状況を聞いて回ったときの、「話の引き出し方」「目の付けどころ」などめちゃくちゃ勉強になったことを覚えてます。さとみんは、常にユーザー目線であり続ける姿勢、寄り添うことができる人なのだと思います。自分もそう有りたいと思うようになり、今でもあの姿勢を参考にしています。

最後に、めちゃくちゃダメ出しされたこと、ひたすら「あなたの志はなんですか?」「君はどうしたいの?」と言われたことを覚えています。今思うと若干怖いですがw、目先の数字を追うのではなく、遠くの目標からバックキャストで考えろということを常に言っていたのだと思います。この2年は自分の人生の中で最も濃かったと言っても過言ではないです。ご一緒できたことは間違いなく自分の財産になってます。

さとみんは、製品自体の企画・開発において、細部まで設計できるだけでなく、製品にまつわるあらゆるユーザー体験全体を企画することができ、さらにそこに関わる人を育てることもできる稀有な存在だと思います。プロジェクトの間は、ひたすら愛のあるダメ出しをしまくってくれます(笑)。現場に丸投げするわけでもなく、手を出しすぎるわけでもなく絶妙な距離感で関わってくれます。なにかをプロデュースしてくださいと頼むよりも、PBL(プロジェクト ベースド ラーニング)で、自分たちも主体的に関わりながら、製品もしっかり作りながら、学んでいくスタンスで、2,3年くらいかけるお仕事を頼むのがいいと思います。

<関代表コメント>

「伝わらなければゼロに等しい」といった目線で、とにかくユーザー目線で、良いものは良い、悪いものは悪い、と明確に言うさとみん。それはときには厳しく映る場合もあるけど、相手の仕事のゴールを見据えての話、だから結果的には相手も納得することが多いです。

吉永さんは、一度はプライドをへし折られたけれど、それがあったおかげでその後、神戸市→独立と大活躍していると思っています。なんとなくみんなが遠慮していて、プロジェクトの推進力が不足しているとき、ゴールを見失っていると感じるとき、新しい視点からアドバイスを貰いたいときはさとみんへ。

株式会社ハッチラボ

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